無料のダンボール回収が成し遂げていることとは
日本ではいろいろなものがリサイクルされていますが、その中でも高いリサイクル率を誇っているのがダンボールです。そのリサイクル率は95パーセントという高さで、十分な資源活用がなされている証です。優秀なリサイクル率を維持できているのは、日本において無料でダンボール回収する仕組みが整備されているためです。
無料のダンボール回収は、一般家庭や店舗、オフィスなどを対象として、あらゆる場所で実施されています。回収ボックスに集められたものを含め、無料のダンボール回収業者が巡回してダンボールを集め、一時処理場に運んでいきます。一時処理場では、リサイクルしやすいようにという理由と、機械の故障を防ぐためにダンボールに付いているビニールの紐や、他の紙でできている包装やタグなどを丁寧に取り除いて、できるだけ純粋なダンボールにしていきます。その後、運搬しやすいように圧縮、成型し、倉庫の中に保管しておきます。ある一定の保管量になったら、専用のトラックでメーカーに運搬します。メーカーでも、再度不純物がないかどうか細かく確認し、もしあれば取り除いていきます。その後、薬剤をかけるなどして全体を溶かし、他の原料と混ぜ合わせることで、再び新しいダンボールとして生まれ変わるのです。このように、各業者および業者間にてプロセスができあがっているため、効率よくリサイクルできるのです。
ダンボールをはじめとする紙類は、徹底的な再利用が求められます。なぜなら、森林伐採の量を減らすことができ、環境保護の観点においても重要な意味を持つためです。そのため、引き続き家庭でも企業でも、無料のダンボール回収業者を利用して、リサイクルに協力し続けることが求められています。
近年、ネットショッピングの普及によって、一般家庭で以前よりも多くの廃ダンボールが出るようになっています。多くの自治会で、そのままでは可燃ゴミとして出せませんが、細かくすれば可燃ごみとして出せてしまいます。しかし、それぞれの家庭でダンボールをゴミとして捨ててしまうのではなく、まとめておいて回収ボックスなどに持参して、環境保護に協力しようという共通意識が必要です。ダンボールは、他の材料と比べても国内で完全に循環させることができている、かなり珍しい材料です。製紙メーカーと回収業者、そして企業や個人の消費者が協力し合うことで成り立つこのリサイクルの習慣を保ち続けるためには、一人ひとりが環境に優しい行動をとっていく必要があります。
